スリーマイル島原子力発電所事故
ここでは、TMI-2事故後の原子炉内部調査とデブリ取り出しの進捗、調査・取り出し過程で採取されたデブリサンプルの分析、それらから推定された事故シナリオとデブリふるまい、についてまとめる。ここで整理した知見・データは、1Fでの内部調査や燃料取り出し方法の検討、サンプル分析方法や事故シナリオ推定の参考情報として有用と考えられる。特に、どのような内部調査が計画され、どのようなサンプルが採集・分析され、得られた知見がどのようにデブリ取り出し方法や事故シナリオの推定に反映されたのか、という観点で、時系列的に記述した。
以下の項目では、参考文献[1,2]などを参照して、TMI-2事故炉の概要、内部調査とデブリ取り出しのおよその時系列についてとりまとめた。
- TMI-2事故炉の状態まとめ、(令和6年11月に更新)
- 内部調査、デブリ取り出しの概要、(令和6年10月に更新) (安全評価について調査中、追記予定)
- TMI-2の内部調査とデブリ取り出しの時系列、(令和6年11月に更新)
- 事故前の炉心インベントリ、作成中
以下の項目では、参考文献[3]などを参照して、TMI-2廃炉において重要な判断ポイントとなった、1984年12月時点での情報をとりまとめた。この時点までに、圧力容器ヘッド内(プレナム構造物、等)と炉心上部の内部調査およびサンプル分析が進められた。その結果を受けて、圧力容器ヘッドとプレナム構造物の撤去を大気中で実施(Dirty-Lift)することが決定された。1984年7月に、ヘッド撤去と建屋内の貯蔵スタンドへの移動が完了し、1984年12月には、プレナム構造物の初期リフト(圧力容器内でのジャッキアップ)まで進捗した。ジャッキアップ位置で、上部格子板に固着しぶら下がっていた燃料集合体上部や上部端栓の除去や付着デブリのフラッシングが行われ、大気中でのプレナム構造物撤去が可能かどうかの最終判断がなされた。さらに、この段階までに得られた情報・知見に基づき、取り出し初期段階での燃料デブリ取り出し方法・手順がおよそ確定した。圧力容器上に改良型のIIF(Internal Indexing Fixture)を設置して圧力容器内の冷却水水位をあげ、燃料デブリ取り出し作業を水中で実施できるようにした上で、改良IIFの上に遮蔽付きの作業プラットフォームを設置し、そこから長尺ツールを吊り降ろして、作業員が手作業で燃料デブリを収納缶に回収する方式が採用された。この段階で、ロボットによる遠隔自動運転は採用されないこととなった。燃料デブリを入れた収納缶は、圧力容器上部で、その表面をフラッシングしてから遮蔽キャスクで覆い、本来設置されていた燃料集合体移送システムの代わりに設置された収納缶移送システムを用いて、水没させたCanal最深部に移送される方式が決定された。さらに、隣接する燃料取り扱い建屋の使用済み燃料貯蔵プールに一時貯蔵されることとなった。このような決定を受けて、1985年に5月にプレナム撤去が行われた。燃料デブリ取り出し手順については、まず、上部ルースデブリベッド上に崩落していた上部端栓等の大型瓦礫を撤去あるいは周辺に移動させて、収納缶支持構造物(カルーセル)や真空吸引システムを取り付け、次に、瓦礫デブリは機械的な方式(破砕、摘まみ上げ)で、ペレットサイズ以下の粒子デブリは真空吸引方式で回収されることとなった。さらに、上部ルースデブリベッドの取り出しが進み、冷却水水位が深くなったところで、周辺燃料集合体を倒壊させ、シャーリングで切断して回収されることtなった。プレナム撤去後に燃料デブリ取り出し準備が進められ、1985年10月に上部端栓等の回収作業が、1985年12月からは本格的な燃料デブリ取り出し作業が開始された。
- 圧力容器ヘッド取り外し、(令和7年1月に更新)
- 上部プレナム構造物取り外し、(令和7年2月に更新)
- APSR挿入試験、(令和6年12月に更新)
- Quick Look調査、(令和6年12月に追記)
- Core Topography計画、(令和6年11月に更新)
- デブリ取り出し工法の変遷、(令和7年1月に更新)
- ヘッド取り外しのデザインエンジニアリングと安全評価、(令和7年1月に更新)
- デブリ取り出しツール、(令和6年5月に更新、調査継続中)
- 内部調査とサンプル分析に関するニーズ整理(Quick Look調査以前)、(調査中)
- 内部調査とサンプル分析に関するニーズ整理(Quick Look後)、(調査中)
- 以下、調査中
以下の項目では、デブリ取り出し過程で得られた知見、炉心中央から炉心下部に残留していた溶融凝固層や切り株燃料のボーリング調査、下部プレナムの調査、および、これらの結果を反映した燃料デブリ取り出しの進捗についてまとめる。1985年12月の燃料デブリ取り出し開始後、微生物の大量繁殖による水質悪化が発生した。1986年2月にはほとんど透明度が失われた。ブラインド作業でデブリ回収を進めつつ、殺生物剤(過酸化水素)や微生物の死骸の凝固剤が投入され、水質改善策がとられた。1986年5月ごろには、水質が改善し、炉心下部のボーリング調査の準備が行われた。
- 初期の燃料デブリ取り出し中に得られた知見、(令和7年3月に一部更新)New!
- コアボーリング調査(調査中)
- 下部プレナム調査(調査中)
- 炉心下部構造物の調査(調査中)
- コアフォーマ領域の調査(調査中)
- ex-vesselデブリの調査(調査中)
以下の項目では、参考文献[4]などを参照して、燃料デブリサンプルの分析結果をまとめる。
- 燃料デブリサンプルの採集と分析(まとめ)、(令和6年10月に更新)(作成途中、残留燃料集合体、上部ルースデブリまで記載)
- デブリの自然発火性確認試験、(令和6年12月に更新)
- リードスクリューサンプルの分析データ、(令和6年12月に更新)
- 一部形状を残していた燃料集合体の詳細分析データ、(令和6年11月に更新)
- 上部ルースデブリの詳細分析データ、(令和7年4月に更新)New!
- 炉心周辺に残留していた燃料集合体サンプルの分析データ、(令和7年3月に更新)New!
- TMI-2サンプルの分析で用いられた分析技術、(準備中)
以下の項目では、事故時のプラントデータ、圧力容器内部調査、様々なデブリサンプルの分析結果などから推定された、事故時のデブリふるまいについてまとめる。
- 事故進展に伴うデブリ移行挙動、(令和6年5月に更新)
参考文献
[1] The Cleanup of Three Mile Island Unit 2, A Technical History: 1979 to 1990, EPRI NP-6931, 1990.
[2] Three Mile Island Accident of 1979 Knowledge Management Digest, NUREG/KM-0001, Supplement 1, 2 and 3, USNRC, 2020.
[3] H.M. Burton and R.L. Freemerman, Reactor Disassembly Activities at Three Mile Island Unit 2, Progress in Nucl. Eng. 17 (1986) 141-174.
[4] R.K. McCardell, M. L. Russell, D.W. Akers, C.S. Olsen, Summary of TMI-2 core sample examination, Nucl. Eng. Des. 118 (1990) 441-449.
関連項目