LFCM、ホットパーティクルの分析結果

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概要

事故後に原子炉建屋内から回収された溶岩状燃料含有物質(LFCM)および土壌から分離された高放射性の微粒子(ホットパーティクル)を対象に、光学観察、SEM、EPMA、XRDによる分析を実施。[1]

  • サンプル採取初期におけるLFCMの機械的耐久性はかなり高く、“象の足”の部位からのサンプル採取において銃火器が用いられていた。その後、数年の経過とともにLFCMの自壊、およびウラン系鉱物と見られる黄色の析出物が見られるなど、「変質」が認められるようになった。
  • 建屋内の異なる位置からハンマー等を用いてLFCMのサンプルを採取。原子炉建屋外の土壌からは燃料成分を含むホットパーティクルを分離。
  • LFCM試料とホットパーティクル中の構成相
    • Cubic UOx – 定比 UO2 に近い。
    • Cubic UOx with Zr (0,5 to 20 wt.% Zr)。その化学組成は、U0,985Zr0,015)O2、(U0,895Zr0,105)O2. ホットパーティクルの中にはZr組成が高めのものもある(U0,56Zr0,44)O2
    • TetragonalのZr-U-O相。その化学組成は(Zr0,86U0,14)O2 ~ (Zr0,89U0,11)O2
    • Uが固溶したZrO2(Monoclinic相。U < 6 wt.%)。その化学組成は(Zr0,995U0,005)O2 ~ (Zr0,967U0,033)O2
    • 構造不明の固溶体。(Zr0,56U0,44)O2; (Zr0,68-0,71U0,32-0,29)O2 and (Zr0,75-0,77U0,25-0,23)O2
    • 高Uジルコン。(Zr0,95U0,05)SiO4-(Zr0,90U0,10)SiO4
  • 変質したlava表面の分析の結果、Na塩や炭酸塩なども検出。



関連項目

チェルノブイリ原子力発電所事故
既往知見

参考文献

  1. Burakov B.E. "Material study of Chernobyl lava and hot particles", Presented at International Experts Meeting on Decommissioning and Remediation after a Nuclear Accident. IAEA Headquarters Jan28 - Feb1 2013, Vienna, Austria.