ウラン含有粒子の特性のまとめ
(==>大津さん、他の項目と同様に、ここに目次をつけ、クリックすると該当箇所に飛ぶようにしてください)
ここでは、1F建屋内から採集した各種サンプルの分析データから推定される、ウラン含有粒子の特性をまとめる。
サンプリング位置と時期、サンプル番号
図1に、令和4年度までに、国内のホットラボで分析した各種サンプルの採集位置と、このまとめで用いるサンプル番号を示す。
1号機では、エアロック室堆積物(2015.12採集:1u-1)、PCV底部堆積物(2017.4採集:1u-2)、X-2ペネ堆積物(2019.5採集:1u-3)、ウェルプラグ調査スミア(2019.7/8採集:1u-4)を分析した。さらに、X-2ペネアクセスルート構築関連としてガス管理設備とAWJ装置のスミアサンプルを追加分析した(1-u3)。PCV底部堆積物については、再分析を実施した(1u-2)。さらに、SGTS室調査時のサンプル(1u-5)を分析した。1u-1以外からウラン含有粒子が検出された。
2号機では、オペフロ養生シート(2014.3採集:2u-1)、TIP配管内閉塞物(2013.7採集:2u-2)、PCV内部調査装置の通過したX-6ペネ内堆積物、カメラ、シールリングスミア(2017.1/2、2018.1、2019.2採集:2u-3/4/5)、トーラス室滞留水ろ過物 (2019.3採集:2u-6)、X-6ペネ調査装置付着物(2020.12採集:2u-7)、原子炉ウェル内調査でのウェル差圧調整ライン堆積物、ダクト劣化部、点検港表面部(2021.4採集:2u-8/9/10)、X-53ペネPCV貫通部(2021.9/10採:2u-11)、シールドプラグ穿孔内堆積物(2021.8採集:2u-12)、FHM遠隔操作室スミア(2022.8採集:2u-13)、SGTS室調査サンプル(2021.1採集:2u-14)を分析した。
3号機では、PCV内部調査装置スミア(2017.7採集:3u-1)、トーラス室滞留水ろ過物(2019.3採集:3u-2)、RHR熱交換器残留水(2021.12採集:3u-3)を分析した。
さらに、1/2号機共用のSGTS配管内部スミア(2020.5採集:1u2u-1)を分析した。
(==>大津さん、ここに図1を挿入してください。)
ウラン含有粒子の特徴と分布
検出されたウラン含有粒子の外観形状・相・結晶状態を、図2にまとめて示す。
検出された主な相・結晶構造について:
Uリッチ立方晶(Fe含有) → 高酸化度デブリメルト由来の可能性、デブリメルトからUとFeが選択的に蒸発し、凝縮した可能性 (参考15:高酸化度デブリの特性) # 参考資料作成後にリンクする。
U:Zr=約1:1立方晶 → デブリメルトが急冷した際に、高温安定固相が形成され、そのまま維持された可能性 (参考12:溶融デブリプールの凝固)
Uリッチ立方晶(Zr含有)èデブリメルト徐冷時に析出した可能性
Zrリッチ正方晶 èデブリメルト徐冷時に析出した可能性
Zrリッチ単斜晶 èデブリメルト徐冷時に析出した可能性
α-Zr(O) è亜酸化状態のデブリメルトからの凝固時に析出した可能性
Spinelè鋼材成分由来、ウラン含有相の近傍に存在する場合には、デブリメルトとの相互作用を示唆。金属デブリメルの酸化で形成される場合には、Crが選択的に酸化される可能性
p外観形状について:
角張った形状è固体状物質の破砕・飛散、あるいは、メルトからの凝固・析出の可能性(背景 )
丸みを帯びた形状è液滴の飛散・凝縮、あるいは、気体からの凝縮の可能性(背景 )
両者が混在あるいは判定できない(背景 )