燃料デブリの分類について

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燃料デブリ特性の分類(従来の検討)

平成27/28年度廃炉・汚染水対策事業『燃料デブリの性状把握』において、

(i) TMI-2事故の情報(最終形態、デブリ分析データ)、

(ii) 1F模擬デブリ試験(BWR部材や海水成分とUO2反応試験、1F模擬コンクリートMCCI試験)、

(iii) 熱力学データベース解析、等により、RPV内とRPV外の燃料デブリ特性を整理した【燃料デブリ特性リスト】。

併せて、燃料デブリの特徴を、様々な専門家間で共有するため、予想される化学反応メカニズムに基づいて、燃料デブリの概念図を例示した。

また、照射燃料中でのFPふるまい等に基づいて、燃料デブリ中のFP分布の傾向を予想し整理した。

1F燃料デブリについての知見がほとんどない中で、これらは、デブリ取り出し方法の選定などの基礎知見として利用された。


燃料デブリ分布・特性の観測(内部調査)

PCV内部調査で、破損状態が少しずつ明らかになっており、平成28/29年度廃炉・汚染水対策事業『総合的な炉内状況把握の高度化』で、

従来知見を整理して【炉内状況推定図】が取りまとめられ、廃炉工程の検討に利用されている(#東電が随時改定)。

炉内状況推定図では、廃炉工程の検討で参照しやすいように、マクロな観点で、デブリをいくつかのカテゴリーに分類している

(切り株燃料集合体、粒子状デブリ、金属リッチデブリ、溶融固化物、等)。


燃料デブリ分類のアップデートについて

従来の燃料デブリ概念図は、マクロ/ミクロ視点が十分に整理されておらず、また、作成者or編集者の専門性に基づく恣意性が見られる。

内部調査や事故進展解析の最新情報が十分に反映されていない。

多分野の専門家が共有し、どこをどのように調査するか、どのようなデブリサンプルを採取して分析とどのような知見拡充が期待されるか、

等の議論に活用できるデータベースとして、アップデートする必要がある。