燃料デブリの分類について

提供:debrisWiki
2023年11月22日 (水) 09:11時点におけるOhtsu Naoki (トーク | 投稿記録)による版
ナビゲーションに移動 検索に移動
C.M.Allison et al, Proceedings of ICAPP 2020, 15-19 March 2020 – Abu Dhabi (UAE), Paper 20221 (2020).
東北大学令和5年度『軽水炉安全セミナー(原子炉廃止措置編)』から抜粋

燃料デブリ特性の分類(従来の検討)

図1
須藤彩子, 事故進展を考慮した模擬燃料デブリの凝固挙動評価,平生30年度福島研究開発部門成果報告会, JAEA, 2019年2月から抜粋              図1

平成27/28年度廃炉・汚染水対策事業『燃料デブリの性状把握』において、

(i) TMI-2事故の情報(最終形態、デブリ分析データ)、

(ii) 1F模擬デブリ試験(BWR部材や海水成分とUO2反応試験、1F模擬コンクリートMCCI試験)、

(iii) 熱力学データベース解析、等により、RPV内とRPV外の燃料デブリ特性を整理した【燃料デブリ特性リスト】。

併せて、燃料デブリの特徴を、様々な専門家間で共有するため、予想される化学反応メカニズムに基づいて、燃料デブリの概念図を例示した(図1)。

             表1

また、照射燃料中でのFPふるまい等に基づいて、燃料デブリ中のFP分布の傾向を予想し整理した(表1)。

1F燃料デブリについての知見がほとんどない中で、これらは、デブリ取り出し方法の選定などの基礎知見として利用された。


燃料デブリ分布・特性の観測(内部調査)

PCV内部調査で、破損状態が少しずつ明らかになっており、平成28/29年度廃炉・汚染水対策事業『総合的な炉内状況把握の高度化』で、

従来知見を整理して【炉内状況推定図】が取りまとめられ、廃炉工程の検討に利用されている(#東電が随時改定)。

炉内状況推定図では、廃炉工程の検討で参照しやすいように、マクロな観点で、デブリをいくつかのカテゴリーに分類している

(切り株燃料集合体、粒子状デブリ、金属リッチデブリ、溶融固化物、等)。