MASCA試験
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概要
2000年-2006年にOECD主催でロシアにて燃料デブリの溶融プール形成、成層化及びFP挙動、物性データベースの拡張を目的に実施された模擬デブリの凝固試験[1]。模擬デブリとしてUO2-ZrO2-Zr-S.S.-FPsが使用された。
デブリ成層化挙動
- 本試験酸化物層と金属層の2層に成層化。
- 溶融デブリ中にステンレス鋼といった金属成分が多く含まれる場合には、U及びZrの一部が還元され、金属層中に移行。その結果、金属層の密度が上昇し、U-Zr-S.S金属層が下部に形成される、逆成層化現象が観察された。
- 金属層:おもに、Fe やZr を多く含む一様な灰色な相からなり、境界付近はFeやUを多く含んだ白色相が析出。Fe、Crからなる細かい析出粒子が多くみられる。
- 酸化物層:酸化物層中での層分離は起こっておらず、主に(UxZr1-x)O0.2からなる。U/Zr比は、全体で1.1-1.5、 部分的には、2-3.5であった。
関連項目
参考文献
- ↑ D.F. Tsurikov, V.F. Strizhov, S.V. Bechta, V.N. Zagriazkin, N.P. Kiselev, "Main results of the MASCA-1 and 2 projects", NEA/CSNI/R(2007)15, Russian Research Centre "KURCHATOV INSTITUTE" OECD MASCA Project(2007). https://www.oecd-nea.org/nsd/docs/2007/csni-r2007-15.pdf