「炉心デブリ取り出しの安全評価」の版間の差分
Kurata Masaki (トーク | 投稿記録) ページの作成:「 燃料デブリ取り出しにかかわる以下の項目について、許認可に向けた安全性評価が行われた。臨界性、ホウ素の希釈、崩壊熱除去、火災対策、水素発生、工学的安全性、装置・器具の干渉、1号機への影響、重量物の落下、作業員の被ばく(内部被ばく、外部被ばく)、自然発火性、放射線防護(ALARAの原則による)、放射性物質の放出、圧力容器…」 |
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[1] J.O. Henrie, J.N. Appel, Evaluation of Special Safety Issues Associated with Handling the TMI-2 Core Debris, GEND-051, 1985. | |||
2026年2月24日 (火) 17:14時点における最新版
燃料デブリ取り出しにかかわる以下の項目について、許認可に向けた安全性評価が行われた。臨界性、ホウ素の希釈、崩壊熱除去、火災対策、水素発生、工学的安全性、装置・器具の干渉、1号機への影響、重量物の落下、作業員の被ばく(内部被ばく、外部被ばく)、自然発火性、放射線防護(ALARAの原則による)、放射性物質の放出、圧力容器の強度、耐震性、遮蔽、重要機器の防護、など。ここでは、そのうちのいくつかの項目について概要をまとめる。
ジルコニウム水素化物の自然発火性に関する検討
PEISレポート[5]において、TMI-2事故では乾燥水蒸気と燃料被覆管のジルカロイが反応してジルコニウム水素化物(zirconium hydride)を形成した可能性があり、水素化物は高温で水蒸気と反応すると水素を発生しつつジルコニウム酸化物に変化する特性を有することから、ジルコニウム水素化物が微粉化すると水中で自然発火する可能性について検討された。模擬試験などに基づく結論として、水中での自然発火は起こらないと結論づけられた。一方で、炉心上部構造物の撤去作業では、リードスクリュー案内管、CRGT、上部プレナム保護板、などが空気にさらされるため(将来的には燃料デブリも空気にさらされるため)、ジルコニウム水素化物微粒子の空中での自然発火性は許認可の必要項目に位置付けられた。
NRCは安全評価項目として、
- TMI-2事故の条件では、自然発火が発生するのに十分な量のジルコニウム水素化物が形成されなかったこと
- 仮に自然発火に至る物量のジルコニウム水素化物が発生していたとしても、事故進展中のガスフローでは上部プレナムに移行しなかったこと
- 自然発火性の微粉末が酸化物デブリ中に分散、あるいは混入していたとしても、自然発火条件には至らないこと
を指摘した。
Underhead Characterization Study(上述)では、炉心上部のリードスクリュー付着物の分析(自然発火性物質の探索、粒子サイズの分析)と付着物サンプルの空中での熱分析試験が行われ、炉心上部構造物が空気にさらされても自然発火が発生する可能性は極めて低いと評価された[34]。さらに、上部ルースデブリサンプルの一部を使った着火試験(湿潤条件、乾燥条件)が実施され、上部ルースデブリの取り出し作業においては自然発火が起こる可能性は極めて低いと結論された[18]。しかし、この時点では、溶融凝固デブリや切り株燃料集合体中に、U-Zr合金が形成されている可能性が考えられており、その切断/取り出しに向けた追加の検討が必要であると指摘された。
さらに、取り出したデブリの特性や形状に基づく自然発火可能性の評価が行われた[28]。その結果、200-300ミクロンより大きいサイズの微粒子は発火性が極めて低いこと、一方で、微粒子はすでに表面が酸化しており発火性が低いことが確認された。一方で、金属ジルコニウムの微粉末が水中に存在する場合には、ゆるやかな金属火災が継続することが模擬試験で示された[20]。したがって、金属ジルコニウムを多く含む物質を貯蔵する際には、乾燥させること、酸化性ガスを混入させないこと、微粒子を発生させないこと、などが指摘された。燃料デブリについては、自然発火性ではなく、貯蔵時や開封時の水素発生が重要課題であるとされた。
#備考:1F燃料デブリについて・・・ TMI-2事故と1F事故では事故進展条件が異なり、1Fでは燃料デブリの酸化度が低く、ジルコニウムやウランの金属が残留している可能性がある。TMI-2の燃料デブリ取り出しで結論づけられた、粒子サイズが200-300ミクロン以上の場合には自然発火の可能性が極めて低いこと、微粒子の場合には表面酸化しており自然発火可能性が極めて低いこと、事故進展における高温溶融過程を経ると金属系の微粒子が形成されにくいこと、などを基礎知見として抑えつつ、実デブリサンプルの分析結果に基づく検証が望まれる。1F燃料デブリの場合にも、自然発火性よりは、貯蔵や処分における、水素発生が課題になると考えられる。
以下、執筆中(重量物、再臨界、圧力容器健全性、など)[文献39]
参考文献
[1] J.O. Henrie, J.N. Appel, Evaluation of Special Safety Issues Associated with Handling the TMI-2 Core Debris, GEND-051, 1985.