2WEL2103A-2021-sem

試料蒸着処理

固形物の赤褐色の面を観察面として試料ステージに固定し、カーボン蒸着を行った。FE-SEM用の分析ステージに乗せた様子を図1に示す。

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  図1　2WEL2103A カーボン蒸着処理後、FE-SEM用の分析ステージに乗せた様子

全体SEI画像

FE-SEM用試料の全体SEIを図2に示す。表面には、付着物やディンプル（多数の小さなくぼみ）が観察された。表面の付着物が多い箇所を中心に、U含有粒子の探索を行った。

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  図2　2WEL2103A 全体SEI

確認されたU含有粒子

U含有粒子の探索によって確認されたU含有粒子を図2に示す。2μm程度のU含有粒子が確認された。

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  図3　2WEL2103A U含有粒子

点分析による波長プロファイル及び検出元素

図4～7にWDX点分析の概略位置、測定された波長プロファイル及び検出元素を示す。
U含有粒子上の点分析による波長プロファイルでは、Fe、Cr、U、Zrのピークが検出された。また、周辺の点分析ではFeのピークが検出された。

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  図4　2WEL2103A WDX点分析の概略位置
  点A：U含有粒子上　点B：U含有粒子周辺の粒子　点C：カーボンテープ上

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  図5　2WEL2103A 波長プロファイル及び検出元素 点A：U含有粒子上

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  図6　2WEL2103A 波長プロファイル及び検出元素 点B：U含有粒子周辺の粒子

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  図7　2WEL2103A 波長プロファイル及び検出元素 点C：カーボンテープ上

面分析による特性X線像

図8にWDX面分析によるU、Pu、Cs、Sb、Zr、Fe、Cr、Ni、Zn、Mo、Siの特性X線像を示す。
U含有粒子上ではZrとCrが確認された。U含有粒子の周囲ではFe、Crが確認された。これらの結果から、U含有粒子上の点分析による波長プロファイル上で検出されたFeについては、U含有粒子の周辺の領域からの影響を受けていると推測される。Csについては、定性分析の結果および面分析の結果においても明確に検出することができなかった。

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  図8　2WEL2103A 面分析による特性X線像
  （注）・　各元素の特性X線像の取得に用いた波長については分析方法（JAEA 2021年度 受入サンプル共通）　FE-SEM/WDXを参照。
  ・　有意でないと判定した元素は※を付し、括弧書きとした。元素を有意に含むか否かの判定の考え方については分析方法（JAEA 2021年度 受入サンプル共通）　FE-SEM/WDXを参照。

SEM/WDX分析からのU含有粒子上及びU含有粒子周辺の元素検出結果

以上より、U含有粒子上ではZrとCrが検出され、U含有粒子周辺にはFe、Crが検出された。