「事故進展の推定」の版間の差分
ナビゲーションに移動
検索に移動
Madokoro Hiroshi (トーク | 投稿記録) 編集の要約なし |
Yamashita Takuya (トーク | 投稿記録) 編集の要約なし |
||
1行目: | 1行目: | ||
[[file:事故進展によるプラント状態とその後の状態変化の関係.PNG|thumb|right|600px|図1: 事故進展によるプラント状態とその後の状態変化の関係]] | [[file:事故進展によるプラント状態とその後の状態変化の関係.PNG|thumb|right|600px|図1: 事故進展によるプラント状態とその後の状態変化の関係]] | ||
事故時におけるプラント状態とその後の状態変化の関係を[[:File:事故進展によるプラント状態とその後の状態変化の関係.PNG|図1]]に示す。1Fの各号機では、原子炉スクラムから炉心溶融,RPV・PCVバウンダリの破損,水素爆発,放射線物質放出等,号機毎に異なる様々な事故事象を経て安定状態に至った。安定状態の中でも,摩耗や腐食等の変化を経て,現在の[[推定図]]に示されている状態となっていると予測される。ここでは,スクラムから冷温停止までの事象の評価・予測結果を示す。 | 事故時におけるプラント状態とその後の状態変化の関係を[[:File:事故進展によるプラント状態とその後の状態変化の関係.PNG|図1]]に示す。1Fの各号機では、原子炉スクラムから炉心溶融,RPV・PCVバウンダリの破損,水素爆発,放射線物質放出等,号機毎に異なる様々な事故事象を経て安定状態に至った。安定状態の中でも,摩耗や腐食等の変化を経て,現在の[[推定図]]<ref name="yamashita"/>に示されている状態となっていると予測される。ここでは,スクラムから冷温停止までの事象の評価・予測結果を示す。 | ||
まず,基礎情報として,[https://dccc-program.jp/project/project-1_3-1 平成26・27年度補正予算「廃炉・汚染水対策事業費補助金」 総合的な炉内状況把握の高度化]で検討された事故進展<ref name="IRID2018"/>をもとに,原子力機構が別途検討した炉心溶融・炉心物質移行挙動<ref name="sato"/>を加味して,号機ごとの事故シナリオを整理した。得られた結果(炉心損傷開始タイミング,炉心崩落(スランピング)タイミング,RPV破損と炉心物質のペデスタル移行タイミング)を,事故時に計測されたRPV圧,D/W圧,S/C圧とともに,号機ごとにまとめて示す。また,事象進展の概略を把握しやすくするため,得られた結果に基づく炉心溶融・炉心物質移行の概念図を併せて作成した。ここでは,RPV内部および[[ペデスタル]]での炉心物質移行を推定しているが,今後の試験的デブリ取出しには建屋内滞留水なども含まれており,将来的には建屋全体を含めた炉心物質移行推定を行う。 | まず,基礎情報として,[https://dccc-program.jp/project/project-1_3-1 平成26・27年度補正予算「廃炉・汚染水対策事業費補助金」 総合的な炉内状況把握の高度化]で検討された事故進展<ref name="IRID2018"/>をもとに,原子力機構が別途検討した炉心溶融・炉心物質移行挙動<ref name="sato"/>を加味して,号機ごとの事故シナリオを整理した。得られた結果(炉心損傷開始タイミング,炉心崩落(スランピング)タイミング,RPV破損と炉心物質のペデスタル移行タイミング)を,事故時に計測されたRPV圧,D/W圧,S/C圧とともに,号機ごとにまとめて示す。また,事象進展の概略を把握しやすくするため,得られた結果に基づく炉心溶融・炉心物質移行の概念図を併せて作成した。ここでは,RPV内部および[[ペデスタル]]での炉心物質移行を推定しているが,今後の試験的デブリ取出しには建屋内滞留水なども含まれており,将来的には建屋全体を含めた炉心物質移行推定を行う。 | ||
19行目: | 19行目: | ||
<ref name="IRID2018">技術研究組合 国際廃炉研究開発機構(2018), http://irid.or.jp/_pdf/20170000_01.pdf</ref> | <ref name="IRID2018">技術研究組合 国際廃炉研究開発機構(2018), http://irid.or.jp/_pdf/20170000_01.pdf</ref> | ||
<ref name="sato">I. Sato et al., (to be submitted)</ref> | <ref name="sato">I. Sato et al., (to be submitted)</ref> | ||
<ref name="yamashita">T. Yamashita et al., "Comprehensive Analysis and Evaluation of Fukushima Daiichi Nuclear Power Station Unit 2," Comprehensive Analysis and Evaluation of Fukushima Daiichi Nuclear Power Station Unit 2 | |||
</references> | </references> | ||
[[カテゴリ:事故進展]] | [[カテゴリ:事故進展]] |
2021年6月7日 (月) 16:51時点における版
事故時におけるプラント状態とその後の状態変化の関係を図1に示す。1Fの各号機では、原子炉スクラムから炉心溶融,RPV・PCVバウンダリの破損,水素爆発,放射線物質放出等,号機毎に異なる様々な事故事象を経て安定状態に至った。安定状態の中でも,摩耗や腐食等の変化を経て,現在の推定図[1]に示されている状態となっていると予測される。ここでは,スクラムから冷温停止までの事象の評価・予測結果を示す。
まず,基礎情報として,平成26・27年度補正予算「廃炉・汚染水対策事業費補助金」 総合的な炉内状況把握の高度化で検討された事故進展[2]をもとに,原子力機構が別途検討した炉心溶融・炉心物質移行挙動[3]を加味して,号機ごとの事故シナリオを整理した。得られた結果(炉心損傷開始タイミング,炉心崩落(スランピング)タイミング,RPV破損と炉心物質のペデスタル移行タイミング)を,事故時に計測されたRPV圧,D/W圧,S/C圧とともに,号機ごとにまとめて示す。また,事象進展の概略を把握しやすくするため,得られた結果に基づく炉心溶融・炉心物質移行の概念図を併せて作成した。ここでは,RPV内部およびペデスタルでの炉心物質移行を推定しているが,今後の試験的デブリ取出しには建屋内滞留水なども含まれており,将来的には建屋全体を含めた炉心物質移行推定を行う。
1号機の事故進展
「1号機の事故進展」を参照。
2号機の事故進展
「2号機の事故進展」を参照。
3号機の事故進展
「3号機の事故進展」を参照。
参考文献
- ↑ 引用エラー: 無効な
<ref>
タグです。「yamashita
」という名前の注釈に対するテキストが指定されていません - ↑ 技術研究組合 国際廃炉研究開発機構(2018), http://irid.or.jp/_pdf/20170000_01.pdf
- ↑ I. Sato et al., (to be submitted)