上部クラスト及び溶融プールから採取された燃料デブリ試料の分析結果(微細構造、元素組成)

提供:debris_wiki
2021年1月8日 (金) 13:21時点におけるSato Takumi (トーク | 投稿記録)による版 (ページの作成:「File:TMI_05_fig-01.png|thumb|right|600px|図1 上部クラスト(2試料)及び溶融プール(1試料)の微細構造、元素組成(参考文献<ref name=…」)
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
ナビゲーションに移動 検索に移動
図1 上部クラスト(2試料)及び溶融プール(1試料)の微細構造、元素組成(参考文献[1]をもとに作成。
図2 上部クラスト試料(G08-P11-H)の微細構造(参考文献[1] Fig.16)

概要

TMI-2事故後の上部クラスト及び溶融プールから採取された燃料デブリ試料の微細構造、元素組成等を調べ、その生成プロセスを推定。[1]

  • EPMA,中性子線回折などの分析結果(図1参照)から、ひとつの試料におけるEPMAによる点組成のばらつきは非常に小さい。⇒ 溶融していた、あるいは融点直下の温度(~2600K)での維持を示唆。 
  • 上部クラストの試料では、U濃度の高い相と低い相に分かれ、数μmの粒子が成長(図2参照)。⇒ 固相拡散を伴う凝固プロセスを仮定し、UO2-ZrO2状態図及びZr4+の拡散係数をもとに、約1750Kで3~72h維持されたものと推定。


燃料デブリ・堆積物の生成プロセスの検討に資する情報

  • 粒子の成長度合いから降温過程に係る情報を推定。

関連項目

スリーマイル島原子力発電所事故
既往知見

参考文献

  1. 1.0 1.1 1.2 Akers D.W., Bart G., Bottomley P., Brown A., Cox D.S., Hofmann P., Jensen S.M., Kleykamp H., Manley A.J., Neimark L.A., Trotabas M. (1992 E): TMI-2 examination results from the OECD/CSNI program vol. 1&2. EGG-OECD-9168. Appendix E.